桐原醸造新聞 2022年10月号
いつもご注文ありがとうございます。
今年も4分の3が過ぎ、秋めいた日が増えてきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
秋といえば、「スポーツの秋」や「読書の秋」など、何をするにも快適な気候ですが、やはり忘れてはならないのが「食欲の秋」。でも、なぜ秋に旬を迎える食べ物が多いのでしょうか?
今でこそ、スーパーに行けば一年中いろいろなものが手に入りますが、冷蔵庫の無かった時代には、収穫の時期がそのまま旬の時期になるため、お米をはじめ様々な野菜や果物が収穫できる秋は、実りの季節でした。夏の間に太陽の光をたくさん浴びた野菜や果物は、日照時間の少なくなる冬に備えようとたくさん栄養を蓄えて美味しくなります。魚も、産卵や冬越えのために栄養を蓄えて太るように、人間も動物としての本能で、秋になると食欲が増すのではないかと言われています。そう考えると、野菜も果物も魚も動物も、冬に向けて栄養を蓄えるのは一緒なのに、一番支援をうけているのは私たち人間なのではないでしょうか。一口一口、大切にいただきたいものです。
秋が旬の食べ物には、なしやぶどう、くりやさつまいもやきのこなど様々ですが、今月は、きのこの中でもマッシュルームをとりあげてみました。日本には、椎茸やしめじ、松茸やえのきなど美味しいきのこがたくさんあるので、わざわざマッシュルームを食べる機会は少ないかもしれませんが、実は旨味成分は椎茸の三倍も含まれているそうで、トマトや玉ねぎ、白菜よりも多く含まれるその旨味成分は、加熱することでより一層引き出されるので、マッシュルームだけでも奥深い味を表現することができます。
マッシュルームに多く含まれる不溶性食物繊維は腸内環境を整え、カリウムは血圧を正常に保って神経伝達やホルモン生成を助け、ナイアシンはエネルギー産生に関与してDNAの修復や合成を促し、パントテン酸は善玉コレステロールを増やしたり、ホルモンや抗体の産生に役立ちます。また、赤血球のヘモグロビンの合成を助け鉄の吸収を良くしたり、骨や血管壁の強化や皮膚の健康維持に役立つ銅も含まれています。
今日は、シンプルだけどマッシュルームの旨味引き立つ、マッシュルームご飯を作ってみました。余ったご飯で簡単にできて、お腹も満足食べ過ぎ注意!
マッシュルームご飯 2人分
材料
- ご飯 茶碗二杯分
- マッシュルーム 小さめ10個
- カネキ こいくち醤油甘桜 大さじ1と1/2
- バターかギー 20g
- オリーブオイル 大さじ1
- ニンニク 1片
- 紫蘇 2枚
- 塩胡椒 適宜
作り方
- ニンニクはすりおろし、オリーブオイルとバターまたはギーで香りを出したら、スライスしたマッシュルームをじっくりと炒める。
- 柔らかくなったら醤油と塩胡椒を加え、全体に行き渡ったら温かいご飯を入れてムラなく混ぜる。
- チャーハンではないので、この時点を火を止めてよし。
- 切った紫蘇を散らす。
*さらに黒胡椒をかけても美味しいです。
*アサツキでも美味しい。
これから日照時間が短くなり「光合成」ができにくくなるので、体を冷やす夏野菜や果物は避け、栄養価の高い旬の素材を多く取り入れ、なるべく外に出て太陽を浴び、冬に備えて栄養を蓄えましょう。
余談ですが、10月2日は豆腐の日、10月4日はいわしの日、10月10日は銭湯の日だそうです。日本人は、思わずクスッと笑ってしまう語呂合わせが好きなようですね。暖かくしてお過
ごしくださいませ。
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