桐原醸造新聞 2019年10月号
いつもご注文ありがとうございます。
あっという間に9月が過ぎ去っていったと感じるのは、私だけでしょうか。虫の音に、秋の深まりを感じる今日この頃ですが、秋といえば自然の実り。そう、食欲の秋です。
スーパーに行くと、おいもにかぼちゃ、秋の果物やキノコ類など、おいしそうな食材が並びます。新米の季節でもありますね。サンマも食べたいし、栗ご飯も食べたい!と食欲はとどまるところを知りませんが、今月のお題は舞茸です。
見つけた人が、嬉しさのあまり踊りだすことから名付けられたと言われるほど、独特の歯ざわりと風味の美味しいキノコです。人工栽培が多く一年中手に入りますが、旬は10月頃です。
舞茸は美味しいだけではなく、漢方薬にも用いられる医食同源の食材です。舞茸を含むサルノコシカケ科の茸には、昔から血圧・血糖を下げる効果があり、高血圧、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立つとされています。キノコの中でもトップクラスの含有量を含むナイアシンは、代謝をサポートし、皮膚や粘膜を美しく保ち、アルコール代謝の手助けもしてくれるそうです。舞茸に多く含まれるエルゴステロールは、カルシウムの吸収を助け、骨や筋肉を丈夫にしてくれるだけでなく、腫瘍の成長を抑制する働きから、がん予防にもなります。舞茸にのみ含まれる舞茸特有の栄養素の MD-フラクションは、ナチュラルキラー細胞を活性化させ、免疫力を高める効果を持ち、がん細胞の転移を抑制する効果もあるそうです。キノコのみに含まれるキノコキトサンには、体内の中性脂肪を減少させるとともに、脂肪の吸収を妨げる効果を持っています。舞茸にたくさん含まれるビタミン B 類は糖質の代謝を促進し、疲労回復、イライラ解消、集中力アップといった効能もあり、美肌にも効果があります。αグルカンには、インフルエンザウイルスを激減させるという効果もあるそうです。
すごいですね舞茸!美味しいという理由だけで食べたい食材ですが、こんなに効能があったとは!天ぷらや炊き込みご飯も美味しいですが、今回は、鮭と一緒に包み焼きにしてみました。材料を入れて包んだら、あとはオーブンに入れるだけの、毎月お馴染みの簡単シンプル料理です。今日の献立に是非!
鮭と舞茸の包み焼き 2 人分
材料
- 生鮭 2切れ
- 舞茸 半パック
- バターまたはギー 少々
- カネキ醤油 甘桜 大さじ2
- 酒 大さじ2
- 塩胡椒 少々
作り方
- 酒と醤油を混ぜ、鮭を10分ほどつけておく。
- ホイルかパーチメントペーパーに、鮭、ほぐした舞茸、ギーかバターを乗せ、塩胡椒をふって包む。
- 魚焼きグリルかオーブントースターで15分ほど焼く。
* 蓋をしたフライパンで蒸し焼きにしても。
* もちろん他のキノコを足しても。
* なんなら鮭じゃなくても。
* 残ったキノコは、冷凍すると長期保存できます。
日増しに肌寒くなる季節です。
舞茸を食べて、暖かくして、ウイルスを寄せ付けないようにしてくださいね。
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