桐原醸造新聞

桐原醸造新聞 2022年01月号

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あけましておめでとうございます。

あなたは今年の干支を聞かれたら、なんと答えますか?
「とら」と答えた方は正解です。いえ、正確にいうと半分正解です。なぜ半分かというと、干支というのは 「十干」と「十二支」を組み合わせたものだからです。

「十二支」とは、 皆さんお馴染みの、「子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)、辰(たつ)、巳(み)、午(うま)、未(ひつじ)、申(さる)、酉(とり)、戌(いぬ)、亥(い)」と、その年を 12 種類の動物になぞらえたもので、数や方角を表すこともあります。
「十干」とは「甲(きのえ)、乙(きのと)、丙(ひのえ)、丁(ひのと)、戊(つちのえ)、己(つちのと)、庚(かのえ)、辛(かのと)、壬(みずのえ)、癸(みずのと)」で、中国の陰陽五行思想を元にしています。陰陽五行の五行とは「木・火・土・金・水」で、これにそれぞれ陰と陽があります。上の十干の読み方の中には、「え」「と」というのが何度も出てきていますね。これは「え」が「兄」つまり「陽」、「と」が「弟」つまり陰を示していて、実は干支の読み方も、ここから来ています。

つまり、2022 年は十二支でいうと「寅年」、十干では「壬」となり、干支は「壬寅(みずのえとら)となるのです。

十二支や十干は、それぞれ独自の意味を持っています。例えば「壬」は、女性がお腹に子供を宿す「妊」の一部であることから「はらむ」「生まれる」という意味です。「寅」はもともと「演」が由来といわれ「人の前に立つ」、演と同じ読みの「延(えん)」から「延ばす・成長する」という意味を持っています。この 2 つの組み合わせである壬寅は、「新しく立ち上がること」や「生まれたものが成長すること」といった縁起のよさを表しているようです。

また、2022 年は 36 年に一度の「五黄の寅(ごおうのとら)」です。これは、十二支と古代中国の民間信仰である九星(きゅうせい)を組み合わせたもので、九星の「五黄土星(ごおうどせい)」と十二支の「寅年」が重なることをいいます。五黄の寅の年に生まれた方は、五黄土星の「周囲を圧倒するパワー」と寅年の「強い正義感と信念、行動力」をあわせ持つ強い運勢を持つと考えられているそうです。

ちなみに、五黄の寅生まれは、2022年、1986年、1950年、1914年生まれの人たちです。あなたの周りにも、周囲を圧倒するパワーの人がいたら、五黄の寅かもしれませんね。

そして今年の干支が表すように、冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、2022年は華々しく咲き乱れる一年になるかもしれません。そして、そんな花吹雪に疲れる時もあるかもしれません。でもそんな時には肩の力を抜いて、

「と」まってもいい
「ら」くしてもいい
「ど」んな時でも
「し」あわせに笑っていればいい

のではないかと思います。

旧年中は格別のお引き立てをいただき、誠にありがとうございました。
2022年が、皆様にとって実りの多い年となりますよう、心からお祈り申し上げます。

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