桐原醸造新聞 2020年12月号
いつもご注文ありがとうございます。
あっという間に師走ですね。
2020年は不思議な年でしたが、いろいろなことを改めて考え直す、いいきっかけになったのではないでしょうか?
年末になると、なんだか赤いものがよく目につきます。クリスマスも赤、来月迎えるお正月も赤。縁起のいい色です。寒くなると、お店にはツヤツヤと光った旬の真っ赤なりんごが並び、とても綺麗です。昔から、「1日1個のりんごで医者いらず」などと言われていますが、今日は栄養のお話ではなく、りんごにまつわる雑学です。
りんごといえば、古くは旧約聖書にも登場する“禁断の果実”として知られています。英語で喉仏のことを Adam’s appleといいますが、エデンの園でりんごを食べたアダムは喉に詰まらせて喉仏に、イブはりんごを2個食べた結果、胸になった(!)とも言われているそうです。ニュートンは、木から落ちるりんごを見て万有引力の法則を発見し、ウィルアム・テルは息子の頭に乗せたりんごを矢で射り、白雪姫は毒リンゴを食べて眠りに落ちてしまいました。日本人が知っているだけでも、りんごにまつわるお話が数多くありますね。
それだけ私たちに身近な果物ですが、りんごを使ったことわざも上記以外にもたくさんあるようです。例えばパキスタンでは「赤いりんごと敵の友情を信じてはいけない」(見た目や外見だけで人や物を判断してはいけない)、ロシアでは「りんごはりんごの木の近くに落ちる」(蛙の子は蛙)、トルコでは「赤いりんごに投石する者後を絶たず」(才能があって人より優れた人は憎まれやすい)、ラトビアでは「りんごの木は根に虫がいると萎える」(夫婦をりんごの木に、子をりんごに例え、夫婦仲が良ければいい子が育つという意味)、ナイジェリアでは「良いりんごはよく糞の上に落ちる」(早死に対する無念な気持ち、お悔やみを表す意味)などなど、それぞれお国柄が出ているような気もして興味深いですね。
世界中で親しまれているりんごですが、生でも火を通したデザートでも、お料理に使っても美味しい万能果物です。今日はルビーのような深い赤が美しい、赤ワインを使ったりんごのコンポートを作ってみました。ほんのり味噌を効かせたバニラアイスとともにどうぞ。
りんごのコンポート 2人分
材料
- りんご1個
- 赤ワイン 300cc
- 水 300cc
- お好きな甘味料 大さじ2
- レモン汁 半個分
- シナモンスティックやクローブ お好みで
- バニラアイス 適宜
- カネキ田舎味噌 少々
作り方
- りんごは半分に切りタネをくり抜きヘタを取る。
- 切り口を下にし赤ワインと水、レモン汁と甘味料(やスパイス)も入れ落し蓋をして弱火で20〜25分程煮る。
- 煮えたら1時間ほど冷まし味を染み込ませる。
- バニラアイスは室温で少し柔らかくしたら、少量の味噌を混ぜる。
*キャラメルナッツ…フライパンでナッツ1カップを中火で煎り、お好きな甘味料大さじ2とひとつまみの塩、ほんの少しの水をナッツの上からかけ、絶えず振りながらナッツに絡め、水気が飛んだら広げて冷ます。
*暖かいコンポートに冷たいアイスクリームも合います。
いよいよ冬も本番です。最近、空を見上げていますか?
澄んだ空の美しい星の光をたくさん浴びましょう。
本年中のご愛顧に心よりお礼申し上げます。
是非良いお年をお迎え下さいませ。
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