桐原醸造新聞 2019年12月号
いつもご注文ありがとうございます。
いよいよ冬本番です。今年も慌ただしく年が過ぎていきますが、皆様元気でお過ごしでしょうか。食欲の秋から暴飲暴食の冬に突入しました。年越しを待たずとも、暖かいお蕎麦でほっと一息ついてみませんか。
「あの人は物好きだ」「人によって好みは様々だ」という意味の、「タデ食う虫も好き好き」ということわざがありますが、そばはタデ科の植物です。アマランサスやキヌアのように、種子を食します。
米や麦とは違い、精製しないで食べるそばには栄養がたくさん。そばのデンプンは消化・吸収がしやすく、たんぱく質は白米と比べて3割も多く、ビタミン B2は白米の4倍。そばに含まれるビタミン B1には、疲労回復効果があり、精神のイライラを鎮めます。ビタミン B2は、皮膚の粘膜の状態を整え、健やかに保つ手助けをしてくれます。ビタミン B 群の仲間のコリンは、肝臓の働きを助けて肝脂肪を防ぐため、そばを食べながら酒を飲むと身体に優しいと言われています。
白米の2.5倍の量の食物繊維は、便秘を緩和し、腸内のコレステロールなどの有害な物質を、水分と共に外に排出してくれます。そばの持つルチンには、老化でやせた毛細血管に弾力を与え、強くする働きがあります。また、その抗酸化作用で、血液をサラサラにして血圧を下げ、心疾患や糖尿病、認知症などの老化の抑制につながると考えられています。そのほかにも、ルチンには、がん細胞が新たな血管をつくることを妨害する作用があるらしいことが、最近の実験でわかり始めているそうです。
お蕎麦にはネギがつきものですが、ネギに含まれるアリル化合物が、そばのビタミン B1 の吸収を促進するため、理にかなった食べ方なのですね。そばの持つ素晴らしい栄養素を効率よく吸収するには、ぜひ、つなぎの入らない十割蕎麦、それも、白くなく色の濃いものをお選びください。そばの実をご飯のように炊いても美味しいですよ。
お蕎麦 2人分
材料
- 十割蕎麦 2 人分
- 暖かいお蕎麦用
- カネキ白だし 180ml
- 水 450ml
- ざるそば用
- カネキめんつゆ 250ml
*そばの実は、癖の少ない仕上がりにするには、1時間浸水してから。
*そばの実の香りを楽しみたいなら、少し乾煎りしてから。
*柔らかめが好きなら、炊飯器でご飯と同じ要領で。
*個人的には乾煎りしてから、1.2倍の水で鍋で炊くのが好きです。
*少し固めの仕上がりです。
*水分量はお好みで調節してください。
今年もたくさんのお客様にご注文をいただき、本当にありがとうございました。
あわただしい年の暮れですが、どうぞご自愛ください。
来年も素晴らしい年になりますように。
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