桐原醸造新聞 2019年05月号
いつもご注文ありがとうございます。
令和元年です。
新時代の幕開けなので、「明けましておめでとうございます」と言ってしまいそうですが、お正月ではないので代わりに「天皇彌榮(すめらぎいやさか)」と言うそうです。天皇陛下の御代がいつまでも末長く平和に栄えますようにという意味だそうです。ちょっと覚えにくいですが、知っているとなんだか少し得した気分ですね。
初夏が近づき、新ゴボウの季節がやってきました。普通のゴボウは秋冬が旬なのですが、この時期のゴボウは、柔らかく香りがいいのが特徴です。今月のレシピは、皮もむかずにさっとでき、おかずにもおつまみにもなるカリカリごぼうです。
ゴボウといえば食物繊維!と思い浮かべる方も多いと思いますが、ゴボウには、水溶性と不溶性の食物繊維が両方含まれています。水溶性食物繊維のイヌリンは大腸の運動を活発にし、便秘解消や大腸がんの予防、血糖値を下げる作用があります。イヌリンには利尿作用もあり、腎臓の機能も高めてくれるそうです。不溶性食物繊維のリグニンは、コレステロールを下げ、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などを予防し、アミノ酸の 1 種であるアルギニンは、血管を拡張させて血流量を増加し、新陳代謝を促進するので、精力増強や美肌にも効果があるそうです。疲労回復にも役立ちますよ。そのほかにも、血圧を下げてくれるカリウムや、抗酸化作用のあるポリフェノールも含まれているゴボウですが、実は日常的にゴボウを食べる人種は、どうやら日本人だけのようです。最近は健康志向の人も多く、アジアや欧米でもゴボウを食べる人が増えてきたそうですが、まだまだ「木の根っこを食べるなんて!」と驚く人も多いようです。このごぼうが引き起こした悲劇といえば、戦争中に、日本人がアメリカ人の捕虜に食事としてごぼうを食べさせたら、戦後の裁判で「捕虜に木の根を食べさせた」と罪に問われてしまったというエピソードがあります。本当は、栄養満点の「スーパーフード」だったのに。
昔からゴボウの美味しい食べ方を知っている日本人。太っている人が少ないのはゴボウのおかげかも?食の欧米化の波に逆らって、昔からある健康食で腸の中からキレイになっちゃいましょう。
カリカリゴボウ 作りやすい分量
材料
- ゴボウ 1本
- 片栗粉 適宜
- カネキこいくち醤油 大さじ3
- 甘味料 大さじ1
- 酢 大さじ1
- 油 大さじ2~
作り方
- ゴボウをよく洗い、皮をむかずに1cm ぐらいの輪切りにする。
- 水にさらさずに片栗粉をまぶし、多めの油で揚げ焼きにする。
- カリカリになったら、混ぜた調味料の中でさっと和える。
*カリカリになるまでじっくりと焼いてください。
*フライパンを揺すりながら揚げ焼きにすると、くっつきにくいです。
*片栗粉多めでよりカリカリに。
*たれ多めで長めに漬ければ柔らかめに。
なんかちょっと疲れ気味だな、という時に、ゴボウとお酢の相乗効果で元気が出ますよ。ぜひ新ゴボウでお試しあれ。
それではみなさま、天皇彌榮(すめらぎいやさか)!
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