桐原醸造新聞 2021年01月号
あけましておめでとうございます。
会いたい人に会いたい時に会う。
行きたい場所に行きたい時に行く。
当たり前にできていたことが、当たり前ではなかったという「幸せ」に気付かされた2020年でした。
新しい生活様式が定着し、家族で過ごす時間が増え絆が深まりました。
家で過ごす機会も増え、じっくりと食にも向き合うことができるようになったのではないかと思います。
今月のお題は、派手な食材ではないですが、実に1200年ほどに渡って日本人の食生活を支えてきた、味噌です。
味噌というと、全国的には一般的に主に米味噌を指し、全国シェアの約80%を占めていますが、米味噌以外にも豆味噌や麦味噌など、それぞれの風土に根ざした味噌があります。微生物を使った発酵食品の味噌は、それぞれの土地の味が出やすく、まさに「ふるさとの味」。小さい頃から慣れ親しんだ味噌じゃないとしっくりこない、という方もいるのではないでしょうか。
味噌は美味しいだけではなく、栄養学的にも非常に優れた食品です。
ビタミン E やイソフラボンの抗酸化作用がガンを含む病気を防ぎ、特に胃の病気には効果があるようです。サポニンやレシチンは、コレステロールを抑制して脳梗塞や心筋梗塞を防ぎ、コリンは肝機能を高めアルコールを体外に排出してくれるので、二日酔いの朝はお味噌汁が特に美味しく感じるんですね。リノール酸がメラニンの合成を抑え、美白効果もあるそうです。豊富な食物繊維が腸も綺麗にしてくれます。
今月のお題はみんな大好き豚汁です。
シンプルなお料理ですが、作り方で味に差が出ます。ぜひ自分好みの味を見つけてください。
新しい年の始まりです。
固定観念や習慣は一度立ち止まって見直し、常識やテレビに振り回されず、自分軸を持ちつつ個々を尊重しあいながら、皆様がお元気で自分なりの幸せを見つけられますよう、心からお祈り申し上げます。
本年も変わらぬご愛顧を賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。
豚汁 2人分
材料
- 豚肉 150g
- ごぼう 半分
- 人参 半分
- 大根 7cm ほど
- 玉ねぎ 半分
- しめじ 袋半分
- こんにゃくか白滝 袋半分
- にんにく 小さめ1片
- 生姜 にんにくと同量
- ごま油 大さじ1
- カネキ田舎味噌 適宜
- 塩 軽くひとつまみ
- 粉末だし 小さじ1
作り方
- ごぼうはアルミホイルで洗い2ミリの厚さに斜め切り、人参はいちょう切り、大根は半月切り(大きければいちょう切り)、玉ねぎはくし切り(大きければさらに半分に)、しめじは軸を切り落としてほぐし、こんにゃくはちぎり、白滝は適当な長さに切り一煮立ちして水気を切っておく。
- 熱したごま油にごぼうを入れて香ばしくなるまでじっくりと炒め、取り出したらお肉を入れて香ばしくなるまでじっくりと火を通す。
- おろしたにんにくと生姜を加えて香りが立ったら、すべての野菜を入れ油を回す。
- 塩と出汁を入れよく絡めたら、こんにゃく/白滝と少量の水を入れ蓋をして10分蒸し煮。
- ひたひたの水を入れて一煮立ちしたらアクを取って味噌をたす。
*豚はバラ肉や油多目の部位が美味しいです。
*肉はあまり動かさずに焦げ目をつけてください。
*ごぼうは皮を剥かないで香りよく。
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